技能実習に「タイル製造・豆腐製造・管路更生」を追加|2026年7月29日省令改正のポイント

技能実習に「タイル製造・豆腐製造・管路更生」を追加|2026年7月29日省令改正のポイント

技能実習に「タイル製造・豆腐製造・管路更生」を追加|2026年7月29日省令改正のポイント

厚生労働省は2026年7月29日、外国人技能実習制度の対象職種・作業に、陶磁器工業製品製造職種の「タイル製造作業」、豆腐製造職種の「豆腐製造作業」、管路更生職種の「管路更生工事作業」を追加する省令改正を公表しました。現行制度の受入れ可能性が広がる一方、2027年4月に始まる育成就労制度への移行も見据えた確認が必要です。

今回追加された3つの職種・作業

陶磁器工業製品製造職種(タイル製造作業)

建築物などに使われる陶磁器質タイルの成形、施釉、焼成、選別、検査等に関わる作業です。製品寸法、表面品質、色調などの確認に加え、高温設備や機械を扱う安全管理が重要になります。

豆腐製造職種(豆腐製造作業)

大豆の選別・浸漬・磨砕・加熱・凝固・成形・包装など、豆腐製造の一連の工程に関わる作業です。食品を扱うため、手洗い、異物混入防止、温度管理、設備洗浄などの衛生教育を理解できる形で行う必要があります。

管路更生職種(管路更生工事作業)

老朽化した下水道などの管路を、掘り返しを抑えながら内側から補修・再生する工事に関わる作業です。閉所、酸欠、有害ガス、交通、重量物などの危険要因があり、施工技能と同時に厳格な安全衛生管理が求められます。

受入れ企業にとっての意味

対象職種への追加は、これらの業界が技能実習制度を通じた人材育成を検討できるようになったことを意味します。ただし、省令に職種名が加わっただけで、すべての事業者・業務が直ちに対象になるわけではありません。実習計画では、対象作業の範囲、必須業務、関連業務、技能評価試験、指導体制などを確認する必要があります。

  • 自社の製造・施工工程が対象作業に該当するか
  • 技能実習として段階的に習得できる仕事内容か
  • 技能実習指導員と生活指導員を適切に配置できるか
  • 安全衛生・食品衛生教育を外国人本人が理解できるか
  • 技能評価試験に向けた実技・学科指導ができるか

「単純な人手不足対策」にしない

技能実習は技能等の移転を目的とする制度です。同じ補助作業だけに従事させたり、計画と異なる作業を常態化させたりすることはできません。現場の繁忙状況にかかわらず、認定された計画に沿って技能を習得できるよう、作業配分と指導記録を管理する必要があります。

安全衛生で特に注意したい点

3職種はいずれも、機械、熱、化学物質、食品衛生、閉所作業など、重大事故や品質事故につながるリスクがあります。入社時教育だけで終わらせず、作業変更時、設備変更時、事故・ヒヤリハット発生時に再教育する仕組みが必要です。

  1. 危険箇所と禁止事項を図・写真・実演で説明する。
  2. 理解度を本人の復唱や実演で確認する。
  3. 保護具の着用基準と交換時期を明確にする。
  4. 異常時に作業を止め、報告できる日本語表現を教える。
  5. 指導内容と確認結果を記録する。

育成就労制度への移行も確認

育成就労制度は2027年4月1日に施行予定です。技能実習制度には経過措置がありますが、受入れ時期や計画によって扱いが変わります。これから採用を計画する企業は、技能実習として開始できる条件だけでなく、育成就労の対象分野・業務区分、施行後の取扱い、特定技能への接続を監理団体や専門家と確認することが大切です。

まとめ

タイル製造、豆腐製造、管路更生工事の追加は、3業界にとって新しい人材育成の選択肢になります。一方で、制度目的に合う業務設計、技能評価、労務管理、安全衛生、移行期の確認が欠かせません。受入れを検討する企業は、採用活動の前に工程と指導体制を棚卸しし、公式資料の最新要件を確認しましょう。

本記事は2026年7月31日時点の公表情報を基にした一般的な解説です。対象作業や申請要件は最新の省令、職種別審査基準、運用要領をご確認ください。

情報の確認について

制度の施行時期や運用は変更される場合があります。重要な判断の前に、記事内の出典と関係省庁の最新情報をご確認ください。

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